創作彼女の恋愛公式 感想やメモ的なサムシング

――奇跡なんか、いらない

■創作彼女の恋愛公式

萌えゲーアワード2021対象受賞作
加えてニューブランド賞、シナリオ賞、名セリフ賞、ベストキャラクター賞の5冠作品

シナリオ:★★★★★
絵    :★★★★★
音楽    :★★★★★
演出    :★★★★☆
システム:★★★★☆
濡れ場    :★★★☆☆

※あくまで感想と言うなのメモを雑に書いているだけなのでキャラの説明や世界観の掘り下げや個別√の詳細などは省いてます。


■簡単な感想的なサムシング

共通√が結構長めで、ヒロイン1人に対して2話形式で物語が進んでいく方式
全8話の共通√をクリア後、個別√に入っていく。

シナリオライターの主人公は、とある理由で物語を書けなくなってしまった。
そんな主人公と様々なクリエイター達が集結する学園での”人間の成長”を描いた物語

クリエイターとしての有り方や天才と凡人の対比など、創作に関わったことのある人間なら1度は思ったこと、考えたことがあるような描写が多く描かれており、とても心に響く内容でした。

夢を追い続ける学生達と夢を諦めた大人達との対比も描かれており、現在進行で夢に向かって進んでいる人、過去に夢を追いかけたが志半ばで夢を追うことを諦めてしまった人の両者の心に響く作品であるので、是非プレイしてみることをお勧めします。自分はどちらかというと後者に近く、創作関係にも関わったことがある人間だったので色々と考えさせられる内容でした。

むしろ、これから夢に向かって進みたいと思っている人にこそプレイしてみてほしい作品だと感じました。

世の中にはどうあがいても超えられない"才能の壁"が存在し、その才能の壁によって夢を諦めてしまった人間が多く存在すると思っております。多種多様なクリエイターのである登場人物の視点から、自らの夢を叶えるためにはどうすれば良いのか。そういった心理描写なども上手いこと描かれており、共感できる部分がかなりあります。

このゲームは青春を謳歌しようとする学生だけでなく、その先にいる大人の視点でも物語を楽しめるため、飽きることがなかったです。


勿論、有葉先生の絵も素晴らしい(超重要)

音楽関係も、コミカルなBGMからシリアスなBGMまで良い出来だと思います。
特にOPテーマのピアノアレンジはすごく心に来るものがあります。
OPもタイトルで盛大なネタバレ感は否めないですが、クリア後に再度聞くとまた違った印象を受けました。とても良い曲。

 

■気になった点
主人公が人間の心情をモチーフとした作品を執筆しているのにも関わらず、ヒロインの心情を読み取りきれていない鈍感っぷりを発揮しすぎてしまうのが少しもったいなかったなぁと思いました。

あとやや強引な展開もあったのでもう少し自然だったらなぁと思った箇所もありました。

 

■総括

色々と気になる点もありましたが、個人的には素晴らしい作品でした。
基本的には万人でも楽しめるとは思いますが、どんな形であれ夢を諦めてしまった人にこそ刺さる作品だと思います。
ハッピーエンドと言えるかはプレイした人次第だと思います。自分はちょいビターエンド寄りかなぁと。
魅力的なキャラクターばかりでしたが、推しは圧倒的に桐葉です。ベストキャラクター賞受賞者は流石ですな。ここで突然オタクくんとしてキャラクターについて語り始めるのもありかと思いましたが、堪えました。

※アペンドもありきだと思うので、アペンドはほぼ必須